「腱鞘炎」と聞くと、手指や手首を想像しますが、実は他の場所にも引き起こされる例があります。 それが「肘」なのですが、肘にもやはり関節のところに「腱」「腱鞘」がありますので、手首などと同様に酷使することで「腱鞘炎」が起こってしまうのです。 では肘に起こる「腱鞘炎」とはどういったものなのでしょうか?

多いのは主婦の方など、加齢に伴い女性に増える傾向

肘に起こる「腱鞘炎」の場合特に女性の患者が多いのが特徴です。
なぜ女性のほうが多いのかというと、その原因が「家事」や「育児」などによるものだからです。
家事労働では、洗い物をしたり、お風呂を掃除する、食事を作るのにたくさんの野菜を刻むなど、かなり肘には負担がかかっているもの。
これも若い頃にはさほど影響がないのですが、加齢とともに、筋肉や腱が弱ってくるため、徐々に発症していくのです。
また、「育児」も同様に肘に負担がかかることが多いもの。
子育てを経験された方はお分かりでしょうが、子供は日に日に大きくなりますので、最初3キロだった体重は、5歳にもなると15キロをゆうに超える状態に。
この頃のお子さんでも「だっこ!」なんて甘えてきますから、15キロを抱きかかえて買い物袋を下げて歩くなどといったことは当たり前なのです。
そういった負担がどんどん「肘」にかかってしまい、いつしか痛みを感じるようになってしまいます。

肘の「腱鞘炎」は「気付きにくい」

手指や手首の「腱鞘炎」の場合は、その前兆がさまざま見受けられるので、その段階で改善をはかることで、痛みが出る前に防ぐこともできます。
しかし肘の「腱鞘炎」の場合、厄介なのは症状を感じ出すのが遅いため、なかなか気付かないで進行してしまうこと。
手指や手首には「負担がかかっている」という感覚は持ちやすいのですが、肘にはその感覚を感じにくいものなのです。
ですからより肘に対して気をつけておく必要があるのです。

肘の「腱鞘炎」は「治りにくい」

肘に痛みを感じるようになり、やっとそこで「腱鞘炎」だ、と気付く。
その段階で、すでに症状はかなり進行している、ということを理解しておく必要があります。
肘の「腱鞘炎」は気付きにくい分、気付いたときには酷くなっていることが非常に多いため、治すのにも時間がかかってしまうのです。
肘の「腱鞘炎」は一度症状が出てしまうと治りにくいこと、「慢性化しやすい」ことを覚えておきましょう。

ページトップへ